全アイテムをまとめて額装した勲記額例

■全アイテムをまとめて額装した勲記額

 

コンパクト勲記額とは対照的に、ケースを含めてすべてを収めて欲しいというご依頼で製作しました。

既成品ではマットの広さ・深さに魅力が乏しく、そのためご依頼により、全てをオリジナルで製作しました。

 

開口・埋め込み・浮かし・中枠設置・スペース取りなど、日頃の積み重ねを活かすことができました。

 


A2サイズのコンパクトな勲記額装例

勲記額 コンパクト 特注A2サイズ(証書と同寸)
勲記額 コンパクト 特注A2サイズ(証書と同寸)

 

お客様のご要望と相談

『証書だけ収めていたけれども、勲章とともに額装して欲しい。スペース上の理由から小さく一体で収められないか』とのご依頼でした。 一般的には証書脇を区切った空間に勲章を収めますが、今回は証書の上に勲章を配置した実施例です。

証書には中央下部に勲章マークが印刷されています。

このマークの上に実物を配置すれば、ご要望通り額の大きさは賞状寸法とほぼ同じで、展示スペースも変わらず、ご希望に沿えそうです。

 

アクリルの二重構成などいろいろ考えましたが、コスト的にダブルマット構成として、間からアクリル板を延ばし、ここにメダルを配置することにしました。

構成イメージ

断面に展開してイメージ計画をたて、見積もりや納期、課題など、いろいろと企画します。

 

課題の中心はやはりメダルの収め方です。ここを軸に計画しました。


自社レーザー機によるメダル型の眼孔加工

 課題

・勲章という金属を証書に触れさせずに浮かすこと

・額縁の揺れや振動でズレや落下がないこと

・マークの真上に配置させること

 

課題を解決するため、勲章をアクリルに埋め込むことにしました。

これはメダル型のスキャン精度が望まれますので、注意深くデータ作成し、レーザー加工しました。

勲記 コンパクトタイプ 勲章のはめ込み
勲記 コンパクトタイプ 勲章のはめ込み

実際に埋め込んでガタつき動きがないか、振動でも落下しないか、緊張しましたが、うまくいきました。

 

証書とは3㎜の空間があり接触することはありません。構成イメージ通りにいきました。

 

綬(下げるひも)はアクリル天場から折り返し、付属のフックに架けました。紐(飾り金具)はこれに続く綬の浮きがあるため、埋め込み深さが多少浅いですが、許容範囲です。

 

アクリル台座は、小口断面に光の反射が確認できますが、透明のため正面からの視認性は違和感を抑えられています。

トップ、アンダーの両マットは、窓形状を図のようにR加工し、菊ご紋を包みこむようにしました。このR加工もレーザー機にて行いました。

 

マットの小口にはフチ金を設置し、表面には高級布緞子を貼りました。その後、証書に合わせて勲章の位置を確認し、設置位置をマーキング。

勲記額特注の劣化対策(マット・スーパーバリアシート)
勲記額特注の劣化対策(マット・スーパーバリアシート)

証書保全対策

証書が全面に接触する裏面側は、イメージ図にはないですが、中性のマットボードを設置し、さらにスーパーバリアシート、アーカイバルボードの順に構成しました。

 

スーパーバリアシートは別ページに紹介の通り、エビデンスとしてはPAT試験合格品であり、15年経過後の様相でも全く心配のない素材です。今回も安心して設置しました。

 

裏板としてのアーカイバルボードは、C×D(コンサベーション・バイ・デザイン社)の中性ボードであり、いわゆる安全な作品保存箱の素材に使われているものです。

額縁の全体重量を格段に軽量化できるメリットもあります。

ダブルマットの状態

菊のご紋の寸法をレーザー加工データーに反映させたので、きれいに収まりました。

ごく一般的な勲記額では、証書全体を隠さず露わにして見せますが、今回はお客様のご要望からこうしたデザインにさせて戴きました。

 

証書と同じA2大(420×594)の最もコンパクトな勲記額ができたのではないかと思います。

 

 


フレームではいろいろな設備機器を用いて、従来技術以外の手法も積極的に採用しています。

限りもありますが、可能な範囲で額装などを手がけています。新たなご依頼がどういうものか、悩むのも楽しい仕事です。

Google マップは現在の Cookie 設定では表示されません。「コンテンツを見る」を選択し、Google マップの Cookie 設定に同意すると閲覧できます。詳細は Google マップの[プライバシーポリシー]をご確認ください。Cookie の利用は、[Cookie 設定]からいつでも変更できます。

フレーム

〒299-3251 千葉県大網白里市大網 73-17

(大網白里市役所から徒歩1分)

(キッチンHALEさん すぐ並び)

Tel & Fax: (0475) 73-4549

URL https://www.frame206.com

Web mail : frame@frame206.com

営業曜日 / 下記2020.4.1より変更

水〜土 am10:00~pm6:00

休業日:日 月 火 祝

事前電話にて休業日も対応致します。